
協力業者がグリーンサイト未登録の場合、安全書類はどうやって作成したらいいんだろう…

そんな時は代行登録制度を活用しましょう
建設業でよく耳にする「グリーンサイト」。
現場での安全書類(グリーンファイル)をオンラインでやり取りできる便利なシステムですが、
「登録が大変そう…」「パソコン操作に自信がない…」という理由で、まだ登録できていない方も多いです。
そんなときに活用できるのが代行登録制度。
上位企業が協力会社(下請け)の代わりに登録手続きを行い、スムーズに現場参加できるようサポートしてくれます。
本記事では、グリーンサイトの代行登録に必要な書類から、登録の流れや費用など初めての方でも分かりやすく解説します。
グリーンサイトそのものの概要を知りたい方は、先にこちらの記事をご覧くださいね
グリーンサイトの代行登録とは?
「代行登録」とは、まだグリーンサイトに加入していない下請け企業や一人親方を、
上位企業が代理で登録する仕組みのことです。
代行登録のメリット
- 下請け側が複雑な登録作業を行う必要がない
- 現場入るための手続きがスピードアップ
- 一人親方は代行登録が無料のため、費用負担が軽い
特にパソコン操作や書類提出に不安のある事業者にとっては、大きな助けとなります。
代行登録の手順

上位企業(A社)が、協力業者(B社)を代行登録したい場合を想定し説明していきます。
まずはじめに協力会社の情報を準備
まず、協力業者(B社)の下記情報を把握しておきましょう。
- 法人格
- 企業名
- 郵便番号
- 代表電話番号
代行登録したい企業を検索→登録
協力業者(B社)自身が自社でグリーンサイトに未登録の場合でも、
すでに他の企業がB社を代行登録をしている場合はグリーンサイト上にB者の企業情報が登録されているので検索します。
1.グリーンサイトにログイン(A社)
2.「協力会社向け」をクリック
3.「メニュー」→「再請負管理」をクリック

出典:グリーンサイト
4.「リスト追加」をクリック
5.代行登録したい企業(協力業者(B社))を検索
ここで最初に準備しておいた情報で検索する
一人親方の場合の法人格は個人事業主でOK
6.検索結果に表示されたら「登録」
検索結果に類似する企業が表示されるのでその中に代行登録したい企業(協力業者(B社))があれば「登録」ボタンを押す。

出典:グリーンサイト

検索結果に表示された企業は既に他社がグリーンサイト上に登録済みの企業となります。

代行企業は他社と共同管理となり、代行企業情報を他社と共同で管理します。
依頼企業
グリーンサイトに自社で加入し、グリーンファイルの作成も自社で行う企業。
代行企業
グリーンサイトに未加入で、上位企業が代行してグリーンファイルの作成を行う企業。
検索結果にない場合は「新規代行登録」ボタンを押して新規登録する。
推奨記号の意味
◎:検索項目「代表電話番号」の条件に一致
〇:検索項目「郵便番号・企業名」両方の条件に一致
△:検索項目「企業名」の条件に一致

グリーンサイト上に同一企業名の企業が登録されている場合もあるので、推奨記号を参考に登録間違いには注意しましょう。
7.代行企業申請条件に同意
8.代行企業申請内容確認し登録
企業情報に間違いがないか確認し、登録ボタンを押す。
「新規代行登録」の場合は代行企業(協力業者(B社))の情報を新たに登録する。
登録申請を行うと通知メールが届きます。(A社)
通知メールに覚書が添付されているので、二部印刷し、自社(A社)と協力業者(B社)間で覚書の締結をします。
覚書の締結
代行登録をするためには、協力会社との覚書締結が必須です。
覚書とは?
”代理登録の同意書”です
覚書には以下のような内容が含まれます
- 個人情報の取り扱いに関する同意
- 登録作業を代行することへの了承
- 情報の正確性・責任範囲の確認

「依頼企業」の場合、覚書の締結は必要ありません

それでは、覚書の締結の手順を解説していきますね
以下1~3の手順で覚書を出力するか、
通知メールに添付されている覚書を出力しても構いません。
通知メールから出力の場合、1~2の手順はスキップして進んでくださいね。
1.「メニュー」をクリック
2.「代行企業管理」をクリック
3.覚書を出力
代行企業一覧から先程登録した協力会社(B社)を選択し、「覚書出力」ボタンをクリック

自社(A社)と協力会社(B社)用で二部印刷しましょう。
4.協力会社と内容を確認し、署名・捺印
両社(A社・B社)ともに出力した覚書の内容を確認し、捺印。

印影が鮮明になるように捺印しましょう。
不鮮明だと再提出になってしまいます…
覚書の原本は、自社と協力会社でそれぞれ一部保管する。
5.覚書をアップロードする
「代行企業一覧」から協力会社(B社)を選択し、画面下部にある「覚書アップロード」ボタンをクリック。
アップロード画面から署名捺印済みの覚書ファイルを選択し、アップロード。

書類に不備があれば承認が遅れるため、アップロード前に書類のチェックを行うことを忘れずに。
承認が下りるまで約2~3日
覚書のアップロードが完了次第、審査に入ります。
承認が下りるまで約2~3営業日となっています。
グリーンサイト運営局が内容を審査し承認されると、代行企業として登録完了した旨のメールが届き、
「代行企業一覧」の対象会社名の「代行企業申請ステータス」が「登録済み」へ変わります。
これで、代行企業としてグリーンファイルや作業員情報などの編集が可能となります。
代行登録にかかる費用
代行登録する下位企業1社あたり
2,400円/年(税別)

この費用は代行登録する上位企業が負担します。
このように、代行登録は有料オプションサービスとなっておりますが
無料で利用できる条件が2つあります↓
①代行企業登録完了から翌月末までは無料で代行登録可能
※翌々月以降も継続的に登録が必要な場合のみ登録料の支払いが必要
②一人親方は無料で代行登録可能
自分で登録 vs 代行登録、どちらがいい?
最後に「自分で登録」と「代行登録」を比較してみましょう。

協力会社(B社)が「自分で登録」した場合と
上位企業(A社)が「代行登録」した場合の比較です。
項目 | 自分で登録 | 代行登録 |
---|---|---|
手間 | 書類準備・申込み・初期設定すべて必要 | 覚書と書類を渡せばOK |
費用 | 初期10,000円+年額ID料 | 年額2,400円/社(※一人親方は無料) |
時間 | 登録完了まで約3週間程度 | 2〜3日で完了するケース多数 |
操作 | 自分でシステム操作 | 上位企業が代行 |
小規模事業者や一人親方でパソコンやスマートフォンを持っていない等の理由で加入が難しいという場合は、代行登録を選ぶのがおすすめです。
まとめ|代行登録でグリーンサイトをスムーズに活用しよう
グリーンサイトの代行登録は、上位企業が代理で下請け企業や一人親方を登録できる便利な制度です。
覚書を交わし2~3日程度で承認されれば利用可能。
費用は1企業年額2,400円、一人親方は無料と負担も少なく、登録手続きのハードルをぐっと下げてくれますよ。
さらに詳しくグリーンサイトの仕組みを知りたい方は、こちらもご覧ください。